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15話 暴走したオーラと、静まり返った森

ผู้เขียน: みみっく
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-09-27 19:00:23

 ──そらは軽く眉をひそめる。

(……オーラの影響か?)

 ただ怒りを抱いただけで、これほどまでに環境へ影響を及ぼすとは。自身の能力が、意図せずして周囲に甚大な影響を及ぼす事実に、彼は戸惑いを隠せない。

「この面倒な能力……危険じゃない?」

 無差別に、問答無用で広範囲に作用する威圧──

 そらの意思とは関係なく、周囲の生物に絶対的な影響を与える力。この力が、今後どのような問題を引き起こすのか。彼の胸には、新たな不安がよぎる。

(封印は可能なのか? それとも制御ができるのか?)

 森の沈黙は答えない。

 ただ風が吹き、木々が揺れるだけだった。

 そらは、ふと軽く息を吐いた。

 後で確認する必要がありそうだった。この力を理解し、制御すること。それが、彼のこの異世界での新たな課題となるだろう。

♢帰還と新たな出会い、そして能力の片鱗

 家に戻ると、ステフは夕食を終えた鍋を丁寧に洗い、ブロッサムはほうきを手に部屋の隅々まで掃除をしていた。二人の動きは、どこか緊張を孕んでいるようにも見えた。その静けさは、そらが森で感じた異常な静寂とは異なる、人の営みが作り出す落ち着きを醸し出す。

 ブロッサムが、そらに目を向ける。その表情には、エルの安否を気遣う色が濃く浮かんでいた。

「お帰りなさい。エルはどうなされましたの?」

 隠しても仕方ない。そらは、森で起こった出来事を正直に報告した。エルの怪我、そしてドラゴンとの遭遇、自身の能力が暴走したことまで。彼の声は、説明しながらも微かに震えているように聞こえた。

 ブロッサムの目が大きく開き、次第に顔色が悪くなる。彼女は、目の前の少年が語る、常識では考えられない出来事に、ただただ言葉を失っていた。

「またドラゴンですか! よくエルはご無事でしたね……」

 その声には、安堵と、かすかな戦慄が混じっていた。彼女の頭の中では、そらの規格外な力が、この世界の常識をいとも簡単に打ち破る様がフラッシュバックしていた。

「ホントだよ。この辺は危険な魔物がいるって、前にドラキンが話してたな……」

 ブロッサムが眉をひそめる。その表情は、不審と戸惑いを露わにしていた。彼女はまだ、ドラゴンの王をそう呼ぶそらの神経を理解しかねているようだった。

「ドラキン? って誰ですの?」

「ドラゴンの王だよ? だから、ドラキンって呼ぶことにしたんだ」

 ブロッサムは言葉を詰まらせ、そらをじっと見つめた。その視線は、まるで異世界の常識を前にしたかのように深く、困惑していた。彼女の頭の中では、古文書に記された「竜の王」の威厳と、目の前の少年の軽々しい命名が、どうにも結びつかない。

「……なるほど。よく平気で最強種であるドラゴンに、あだ名を付けますわね……信じられませんわ」

 そらは軽く肩をすくめて答える。彼の言葉には、悪気もなければ、相手が理解できないことへの自覚すら薄かった。まるで、その行為がごく自然なことであるかのように。

「え? だって……ペットだよ? 問題ないでしょ。それに、喜んでたけど?」

 ブロッサムは呆れたように息を吐く。その吐息には、諦めと、ほんの少しの疲労が混じっていた。もはや反論する気力すら湧かないといった様子だった。

「そうですか……はぁ……あり得ませんわ」

 彼女はエルを心配そうに見つめたあと、ため息を一つついて掃除へと戻る。その背中には、まだ多くの疑問と、そらへの諦めにも似た信頼が渦巻いているようだった。彼が破天荒であるほど、少女たちの安全を守ってくれる、という矛盾した確信が芽生え始めていた。

 ──そらは少し考えた。今回の件で、自身の能力が意図せず周囲に影響を及ぼす危険性を再認識した。エルの顔色が悪くなった瞬間が、彼の心に深く刻まれる。

(一応、家の周辺に結界でも張っておくか)

 魔物、魔獣、猛獣、害意を持つ人間──それらを拒絶するイメージを明確にし、結界を展開した。家の周囲に、透明な壁が広がるような、しかし厳然たる防御障壁が瞬時に築かれる。その気配は、わずかな空気の揺らぎとしてしか感じられない。さらに、森全体に弱めの結界を張り、「人除け」と「侵入者発見」の機能を持たせる。森の木々が微かに揺らめき、その枝葉のざわめきが異変を告げるように聞こえた。

 問題が起こる前に、備えておくのが最善策だ。特に、少女たちを預かっている以上、その安全は何よりも優先すべきことだった。

「明日は、みんなで魔法の練習しようか?」

 ブロッサムが、ふと不安げな表情を浮かべる。彼女の瞳には、まだ森での出来事の残像が宿っているようだった。

「あの……そのようなことの後に、森の中へ入るような遠出は恐いんですけれど……」

 ステフも少し顔を曇らせる。彼女は元々臆病な性格だったが、最近はそらと少女たちに囲まれ、少しずつ表情が柔らかくなっていた。しかし、森での体験はまだ彼女の心に影を落としていた。

「わたしも恐いです……」

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